突発性難聴について

突発性難聴とは

突然、左右の耳の一方(まれに両方)の聞こえが悪くなる疾患で、音をうまく感じ取れない感音難聴のうち原因がはっきりとしないものの総称です。前触れもなく突然起こり、聞こえにくさは人によって様々です。主な症状は突然おこる片方の耳の聴力低下・耳鳴り・めまい(メニエル病と類似)です。

原因としては内耳の循環障害やウイルス説などが言われておりますが、はっきりとはしておりません。ストレスや過労が発症要因として大きく係ると考えられています。病院での治療法は薬が主流で、ステロイド剤や血流をよくする薬、ビタミン剤などが主に処方されます。

発症後に完治する人、聴力が低下する人、変化がなく難聴が残る人がそれぞれ3分の1ずつと言われております。完治しやすい特徴としては、発症後すぐに治療を開始する・症状が重くない(難聴がひどくない)点があげられています。

鍼灸治療でもなるべく早く治療を開始するのがベストです。耳は東洋医学では“腎”との係わりが大きい器官で、そこに障害が出てくるという事は、腎の弱りを示すという事になります。腎は生命力の源・元気のもとと考えますので、耳に症状がでるという事は、だいぶ疲労・ストレスがたまっていると考えられます。

難聴の方の中には耳だけの症状なので、身体は動く分、軽く考えてしまう方もおられますが、「身体と心を休める必要がある」と身体が訴えている事を自覚していただく事も大事かと思います。

疲労によって耳に影響が出たのか、ストレスによって耳に影響が出たのかは、その方その方によって違いがあります。

東洋医学は「バランス医学」と言われるように五臓六腑のバランスが身体の状態に出てきます。当院では、根本はどこに原因があるかを見極め、弱っている臓器を含め、耳だけでなく、全身を調整させていただきます。

長い間悩まされた耳鳴りがなくなった。以前よりも聞こえがよくなったという方も多くおられます。根気が必要なものではありますが、当院が耳の症状でお悩みの方のお役に立てればと思います。

2019年05月13日